子どもたちの健やかな成長を

子どもの心とからだの健やかな成長をめざして- 子どもの心を理解し、成長を促すよりよい支援のあり方 -

2016/11/15

第35回 愛教組女性部養護教員研究集会

 愛教組は、県内養護教員と単組(支部)の女性部長の参加のもと、愛教組女性部養護教員研究集会を開催しました。「子どもの心とからだの健やかな成長をめざして-子どもの心を理解し、成長を促すよりよい支援のあり方-」をテーマに基調提案・意見発表・講演会を行い、学習を深めました。

内容

 

基調提案:「養護教員をとりまく情勢と取り組みについて」

 

講演会
【演題】「子どもの心に本物の自信を!-心の心臓部としての保健室-」
【講師】臨床心理士 山口 力さん

基調提案「養護教員をとりまく情勢と取り組みについて」

 心の問題をはじめ、健康問題が多様化し、よりきめ細かな対応が求められている。複数配置校では、養護教員が協力して執務に当たることで、子どもに対応する時間が確保され、他の教職員や保護者とも連携した対応ができている。養護教員が一人ひとりの子どもにきめ細かな対応をしたり、健康教育を充実させたりしていくためにも、複数配置の拡大と養護教員にかかわる制度の拡充にむけ、今後もねばり強く取り組んでいきたい。

 

 講演会
【演題】「子どもの心に本物の自信を! -心の心臓部としての保健室-」
【講師】臨床心理士 山口 力さん

臨床心理士山口力さん

 

学校全体の心の健康にむけて

子どもたちの相談活動にかかわる上で気になるのは「専門家によるケアの必要度は高いが、相談意欲は低い子ども」である。そのような子どもたちは、「人が信じられない」「相談すると迷惑をかける」「悩んでいる弱い子だと思われたくない」などと思っている場合がある。今の子どもたちは自分の存在自体に自信をもてない子が多い。しかし、本当は自分を見てほしい、話を聴いてほしいと思っている。「あなたは必要な存在であり、相談すること自体は恥かしいことでも迷惑がかかることでもない」ということをいかに伝えていくかが大事である。そのための第一歩としてまず必要なことは、子どもたちの話をきちんと最後まで聴くことである。

 

今の子どもたちはどうして自信がないのか

 

長所

短所

A君

9個

1個

B君

1個

9個

 

 

 

 

さて、表に示したA君とB君とでは、どちらが自信があるのだろう。一見するとA君の方が自信がある子のように見えるが、人間の自信とはそうはいかない。A君がたった一個の短所を見ていて、B君がたった一個の長所を見ていたらどうだろうか。この場合、自信があるのはB君なのである。意識がどこにあるかでその人の自信のあるなしは決まる。今の子どもたちは自分の長所よりも短所やできない所を見ているから自信がなくなってしまう。わたくしたち親や教員が、子どもたちの長所や得意な所に気付かせていくことが大切である。

また、できるかできないかといった結果にとらわれず、とにかくただ一生懸命やればよいのに、どうしても結果が気になってしまう子もいる。それはわたくしたち大人のかかわり方によるところが大きい。他の子と比較して評価するのではなく、その子のよさやもち味を見ていくことが大切である。そして、今できることを一生懸命やる、それが結果ではなく「プロセスで生きる」という生き方である。本当の自信とは、何かがたくさんできるというような量(数)には関係ない。本当の自信とは結果ではなく、一生懸命というプロセスの中で育まれるものである。

 

レジリエンスがある人

「ありがとう」には二種類ある。一つ目は自分の外にあるものが入ってきたときに感じる「ありがとう」。例えば、何かをもらったり試験に合格したりするなど、外から得られるものに対する「ありがとう」。二つ目は自分の中にすでにあるものに対する「ありがとう」。例えば、着ている服や住んでいる家、また、人とのつながりなど、今自分自身の身の周りにすでにあるものに対する「ありがとう」。つまり、今ある当たり前に対する「ありがとう」である。この今あるものに対して感謝できる人は、自分にないものを見るのではなく、自分にあるものを見ているから、今の自分自身に満足している。自分に満足している人は、人を羨んだり、嫉妬したり、人の足を引っ張ったりするようなことはしない。だから、感謝ができる人は、実はレジリエンス(しなやかで折れない心)をもった人である。学校教育では、この今あるものに対する無条件の感謝を教えていくことが大切である。今あるものに対する感謝を教えることは、子どもの本物の自信を形成することであり、心の健康にとって最も大切なことである。

 

心の心臓部としての保健室

保健室は「心の心臓部」だと思う。心臓は体全体へ血液を送る重要な器官である。学校では、血液は情報であり、心の心臓部である保健室から学校全体へ情報がきちんと伝達されているかどうかが重要である。そして、保護者や地域とのつながりがしっかりとれているかどうかも大切である。血液がよく循環している学校は、雰囲気がよくなり、活気にあふれ、地域からも信頼されるようになる。

さらに、人が生きていくには酸素が不可欠である。酸素がなければどんな人も生きていけないように、愛がなければどんな子どもも自信がなくなり、自分を否定してしまう。だからこそ、保健室からもしっかりと温かい愛(酸素)を届けることが大切である。

そして、何より保健室の先生の笑顔が大切である。子どもが親に対して一番に望んでいること、それは、元気のない顔や不機嫌な顔で家にいるのではなく、温かい表情で笑っていてくれることである。これと同様に、保健室の先生も、やさしく穏やかな表情で一緒にいてくれたり、対応してくれたりすることで、子どもは安心し、それが子どもの自信にもつながっていく。単なる笑った笑顔ではなく、愛のある愛顔(えがお)。養護教員のみなさんがそういった顔で保健室にいることで、多くの子どもたちが温かい気持ちになり、心が育まれ、「ありがとう」の気持ちを大切にしながら生きていける。

 

カテゴリー:子どもたちの健やかな成長を, 愛教組連合養護教員研究集会, 更新情報    

第66次愛知県教育研究集会

2016/10/23

 愛教組は、10月22日、第66次教育研究愛知県集会を、約2000人の教員や保護者、働く仲間の参加を得て開催しました。

 全体集会の後には、「子どもたちの健やかな成長をめざして」をテーマに特別集会を行いました。特別集会では、兵庫県立大学教授の尾﨑公子さんを講師としてお招きし、「学校・家庭・地域による教育環境の充実」という題目で記念講演をいただき、参加者との意見交換を行いました。

 また、27の分科会では、子どもたちを中心にすえた実践報告と活発な討論が行われました。

 

基調報告より

 

  • 分科会(各科目についての報告は下の表からご覧下さい。)
1 国語教育 文学その他
作文その他
2 外国語教育
3 社会科教育 小学校
中学校
4 数学教育 算数
数学
5 理科教育 物理・化学
生物・地学
6 生活科教育
7 美術教育
8 音楽教育
9 技術教育
 

 

10

 

家庭科教育

11 保健体育 体育
保健
12 自治的諸活動と生活指導 小学校
中学校
13 能力・発達・学習と評価
14 特別支援教育
15 進路指導
16 教育条件整備
17 過密・過疎、へき地の教育
18 環境問題と教育
19 情報化社会の教育
20 読書・学校図書館
21 総合学習

基調報告より 

 これまでの65次にわたる教育研究において、わたくしたちは夢と希望あふれる教育の創造をめざし、子どもたちを中心にすえ、それぞれの学校・地域の特色を生かした、自主的・主体的な教育研究活動を着実に積み重ねてきました。また、保護者への意識調査を実施し、今日的な教育課題を明らかにするとともに、各地域で教育対話集会などを行い、保護者や地域の方々と意見交換をする中で、子どもたちの「生きる力」を育む取り組みについての合意形成をはかってきました。そして、各学校では子どもたちの健やかな成長を願い、日々教育活動に取り組んでいます。

 そのようななか、8月に中教審教育課程部会は次期学習指導要領等にむけたこれまでの審議のまとめを公表するなど、国ではさまざまな教育改革が推し進められています。その中では、小学校高学年において英語を教科化し、それに伴って増える週1コマの授業時数を捻出するために、短時間学習や60分授業などを新たに設定したり、夏季・冬季休業中に学習を行ったりする案などが示されています。今以上に授業時数が増えることは、子どもたちにとって負担が増し、他の教科の学びなど学校生活全般にも影響をもたらすとともに、学校任せの運用になっていることからは、学校現場に大きな混乱をもたらし、目の前の子どもたちへの教育がゆきとどかなくなることが懸念されます。また、主体的な学びや、各教科で身につけた資質・能力をさまざまな課題解決に生かすアクティブ・ラーニングの必要性も強調していますが、本来、アクティブ・ラーニングなど子どもの学び方や指導方法については、型にはめこみ限定するものではありません。一方で、わたくしたちはすでにこれまでも、自ら課題を見つけ、考え、判断し、行動することのできる「生きる力」の育成という理念のもと、子どもたちや学校・地域の実態に応じた、主体的で創造的な教育課程編成活動をすすめてきています。わたくしたちは、今後もこれまでの教育実践の成果や課題を不断に見直す中で、子どもたちや学校・地域の実態に応じた、主体的で創造的な教育課程編成活動へ生かしていけるよう工夫していくことが大切です。

 そして、わたくしたちは、あくまでも学習指導要領を大綱的基準としてとらえ、未来を担うすべての子どもたちのために夢と希望あふれる教育を創造する取り組みを継続し、学校現場からの教育改革を推進していかなければなりません。そのためにも、基礎・基本の確実な定着はもちろんのこと、子どもたち一人ひとりが学ぶ意欲をもち、自らすすんで取り組むより質の高い学びを大切にしていかなければなりません。また、人・自然・文化などとかかわり合い、地域に根ざした体験活動を中心にした学習を構築し、学校・家庭・地域の連携をよりいっそう強化し、地域ぐるみの教育をおしすすめていかなければなりません。

 今次の教育研究活動においても、ゆとりとふれあいの中で「わかる授業・楽しい学校」の実現をめざし、「学びの質をより追究するとともに、子どもたち一人ひとりの意欲を大切にし、学ぶ喜び・わかる楽しさを保障する教育課程編成活動をすすめる」「学校・地域の特色を生かし、人・自然・文化などとのかかわりを大切にした創意あふれる教育課程編成活動をすすめる」の2点を研究推進の重点として提起しました。わたくしたちがすすめる教育改革は、日々の教育実践を積み重ね、その中で成長していく子どもたちの姿で示すべきだと考えます。各分科会においては、実践研究の報告をもとにして、活発な議論を展開するとともに、その成果を各単組・各分会にもち帰り、還流をはかっていただくことを大いに期待します。 

 また、本日の特別集会では、子どもたちの現状や最近の教育をめぐる情勢をふまえ、「学校・家庭・地域による教育環境の充実」と題して、記念講演を行います。子どもをとりまく現在の環境の中で必要とされることや、子どもたちがたくましく生きていくために学校・家庭・地域で連携し、大切にしていきたいことなどについて、参加者のみなさまとともに考え、共通理解をはかる場にしたいと考えます。

  最後になりましたが、この教育研究愛知県集会が愛知の教育のさらなる推進のため、そして何よりも目の前の子どもたちの健やかな成長のために、実り多いものとなることを祈念し、本集会開会にあたっての基調報告といたします。

  

分科会    

国語教育(文学その他)

 説明的文章9本と、文学的文章15本のリポートが報告された。目の前の子どもたちの実態を見つめた価値ある実践が多く、どうのように読む力をつけるべきかについて、報告されたリポートをもとに討論が展開された。 

国語教育(作文その他)

 作文(綴り方)の教育9本と、言語の教育4本、音声表現の教育9本のリポートが報告された。目の前の子どもたちの実態を見つめて、どのような子どもを育てるのか、文字言語・音声言語のよさを生かして、どのような力を育てていくのかについて討論が展開された。

外国語教育 

 「小学校外国語活動」「4技能を育成する活動」「わかる・楽しい授業づくりのための工夫」の3つを討論の柱に、小グループによる発表と討論が行われた。その後、各グループで設定された「全体討論への問題提起」をもとに、全体で討論と意見共有が行われた。
 3つの小グループでは、社会科や総合的な学習の時間と関連させた学習活動を行った小学校の実践や、英語の辞書を題材に、生徒どうしがグループ内で英語を用いて意見交換や議論をした実践などが報告された。児童生徒がお互いにかかわり合いながら、主体的に学習活動に取り組むための手だてが数多く報告され、活発な討論が行われた。 

社会科教育(小学校)

 地域素材の教材化や学習活動の工夫などによって、社会的事象を自分事としてとらえ、子どもたちの追究意欲を高めようとした実践が報告された。
 討論では、根拠をもとにした話し合い活動を行えるようにするための具体的な手だてや、将来の社会参画につながる力とはどのようなものかについて熱心に話し合われた。

社会科教育(中学校)

 子どもたちが主権者として主体的に取り組む学習活動のあり方についての実践や、社会に対する見方・考え方を深める学習活動のあり方についての実践が報告された。
 学ぶ意欲を持続させ子どもが主体的に課題を追究した実践や、地域素材をはじめとする身近な素材を教材化し、子どもの社会認識を深め、社会に参画していこうとする意識を育んだ実践が多く報告された。 

数学教育(算数)

 「わかる・できる指導の工夫」「思考力・判断力・表現力の育成」「学び合う力の育成」の3つの柱立てで、実践の報告や討論が行われた。
 自ら学び、主体的に取り組む子どもの育成を主眼とした実践をはじめ、子どもが意欲的に学ぶことができるよう問題提示や学習形態を工夫した実践、算数的活動を通して子どもの自主性を引き出した実践などが報告された。どの報告も目の前の子どもを中心にすえ、子どもの力をのばしたいというねらいを感じることができるものであった。

 数学教育(数学)

 「確かな学力の定着・学習形態の工夫」「思考力・判断力・表現力の育成」「自ら学ぶ力・意欲の育成」の3つの柱立てで、実践の報告や討論が行われた。自ら学び、主体的に取り組む子どもの育成を主眼とした実践をはじめ、グループ学習やペア学習などの学習形態を工夫した実践、数学的活動を通して子どもの自主性を引き出した実践など、多岐にわたる実践が報告された。 

理科教育(物理・化学)

 26本の実践提案にもとづき、「子どもの発達段階をふまえた教育課程編成のあり方」「自然概念形成に有効な教材・教具の開発、指導の工夫」の2観点に重点を置いた討論を分野・領域ごとに展開し、さらに「基礎・基本の習得と評価のあり方」「子どもたちに理科の有用性を実感させる指導のあり方」「単元における『ものづくり』の扱い方」を加えた5観点の柱立てによる総括討論を行うことで、参加者による活発な意見交換がされた。

理科教育(生物・地学)

 言語活動を通して、科学的な思考力を育成することをめざした実践や、飼育・観察を継続的に行った実践、実物にふれさせ、実感の伴う理解をはかった実践、グループ学習の学習形態や評価方法を工夫した実践、地域の素材や人材を活用した実践、モデルを取り入れることで条件や視点を明確にした実践などが報告された。
 討論では、「子どもの発達段階をふまえた教育課程編成のあり方」「子どもの視点に立った教材・教具の開発や指導の工夫」の2観点に重点を置いた討論と、「基礎・基本の習得と評価のあり方」「子どもたちに理科の有用性を実感させる指導のあり方」「地域の素材・人材の教科化」を加えた5観点を柱立てに、活発な意見交換がされた。 

生活科教育

 季節ごとの自然を生かした遊び活動やおもちゃの製作を通して気付きの質を高めた実践、幼・保・小の接続を意識したスタートカリキュラムの実践、家族の中での自分の役割を考え、よりよい生活を創り出そうとした実践、探検活動を通しての地域の自然や人々とのかかわりを深めた実践、継続的な飼育・栽培活動を通して、対象への愛着や自分自身への気付きを深めた実践などが報告された。
 子どもたちが自身の思いや願いを実現し、いきいきと活動する様子がよくわかる実践が多かった。また、対象と繰り返しかかわることで、対象や自分自身への気付きの質を高めた実践も多かった。
 生活科を通して子どもたちの自立の基礎が養われていく確かな実践がすすめられていることが感じられた。 

美術教育

 「美術教育を通して子どもたちに伝えたいこと~子どもたちのゆたかな学びのために~」をテーマに実践報告や討論がすすめられた。
 総括討論では、図工・美術教育から何を学ばせるのかという議論を通して、本年度のテーマについて考え、深めることができた。
 図工や美術の授業に対して、子どもが抱える不安や悩み、思いを受け止め、教員がどのように支援していくとよいのか話し合われました。また、子どもたちの将来を見据えて、小中学校がどのように連携して子どもの表現力を高めていくのか、美術教育では、将来にむけてどのような力を育んでいくのか、といった議論を通し、わたくしたち美術教員が考えなければならない課題を確認することができた。 

音楽教育

 「主体的に音楽表現を高めるためのコミュニケーションのあり方」「思いや意図を表現に生かすための教材選択や指導の工夫」をテーマに、討論をすすめた。音楽の学習を通して互いのよさを認め合う実践が多く報告され、9年間を見据えた音楽教育を通して、「人間性」を育む大切さについて、深く考えることができた。
 午前中は、DVDによる実践報告を行った。どの報告も、めざす子ども像を明確にし、工夫を凝らした教員の手だてによって、変容していく子どもたちの様子がよくわかるものであった。 

技術教育

 よりよい生活にむけて、学んだ知識や技能の活用をめざす実践が多く報告された。材料と加工では、かんな削りの加工精度を高めた実践や、子どものつまずきを解消するために試し教材などを使用した実践が報告された。エネルギー変換では、物事を多面的にとらえ、技術の発展と環境の保持とのかかわりを見つめ直した実践や、製作の効率化や加工技術の正確さをめざして授業展開を工夫した実践、歯車の学習教材を使用して、動力伝達の仕組みに関心をもたせることをめざした実践が報告された。生物育成では、教具を活用し体験的な活動を取り入れたミニトマトづくりの実践が報告された。情報と技術では、情報を適切に取り扱うことのできる能力の育成をめざした実践や、目的や条件に応じたプログラムを作成できる能力の育成をめざした実践、センサカーを用いて計測・制御の学習に取り組んだ実践が報告された。技術教育全般では、学習規律の徹底とICT機器の有効活用を意識した実践、地元産業に密着し、身近な課題を設定した実践が報告された。 

家庭科教育

 「知識・技能の習得」「生活を追究する」「家族・家庭と地域のつながり」「現代的な生活課題に取り組む」の4つ柱立てで、実践の報告や討論が行われた。子どもの生活の中から課題を見つけ、学びを深めていく実践が多く報告された。
 総括討論では、「家庭科の独自性」「家庭科で獲得できる科学的認識」「これからの家庭科教育の方向性」などについて、活発な討論が行われた。 

保健体育(体育)

 「体育でどのような子どもを育てるか、自ら考え行動する子どもをどう育てるか」を大テーマに、次の点を研究主題として、発表・討論が行われた。
 (1) かかわり合いを大切にした授業づくり
 (2) 学年に応じた体力向上と技能習得
 どのリポートにも、仲間とのかかわり方や学年に応じた体力向上と技能習得に関して、さまざまな工夫のある実践が報告された。
 討論では、かかわり方の有効な手だてや、それぞれの単元で習得していくべき内容について活発な意見交換がされた。また、技能習得のためのよりよい指導法などについて、活発な意見が出された。 

保健体育(保健)

 「子どもが生活の主体となるための保健教育」をテーマに、さまざまな健康課題に対応するため、教材・教具を工夫した実践、子どもの主体的な活動を中心とした実践、家庭との連携を深めた実践などが報告された。報告を通して、健康に対する意識の高まりや、健康課題の解決にむけた実践力が着実に育ってきている様子が感じられた。 

自治的諸活動と生活指導(小学校)

 「たくましく生きる子どもを育てよう」をテーマとして、活発に討論された。子どもたちのよりよい人間関係を築くために、学級や学年、異学年交流を通して活動した実践が多く報告された。また、子どもたちが自分自身を見つめ、自ら課題を見つけて取り組むことで、達成感や成就感を味わい、豊かな人間性を身につけた実践も報告された。さらに、学校と家庭、地域が連携して一人ひとりの子どもを支援した実践なども報告された。
 これらの実践報告をもとに、子どもたちの活動のあり方や意義、子どもたちの実態のとらえ方、それらをふまえた教員の支援のあり方について熱心な討論が展開された。 

自治的諸活動と生活指導(中学校)

 「たくましく生きる子どもを育てよう」をテーマに、活発に討論された。
 子どものやる気を引き出すために自己存在感を大切にした実践、学校行事を生かしながら、個と集団の力を高める活動や家庭・地域と連携した活動を通じて、子どもの成長をめざした実践が報告された。
 これらの実践報告をもとに、子どもたちの実態をふまえた支援のあり方について議論が深められた。  

能力・発達・学習と評価

 わかる喜びや主体的な学習態度を育み、子どもの思考を深めていくための手だてとして、ユニバーサルデザインの視点を取り入れた実践、ICT機器を効果的に活用した実践、教材・教具を工夫した実践などが報告された。
 また、友だちとかかわり合いながら学びを深めていく手だてとして、コミュニケーションタイムを取り入れた実践、教え合い励まし合える集団づくりの実践、道徳と関連させた実践などが報告された。

特別支援教育

 「豊かに生きるための力を育む」というテーマのもと、19本のリポートが報告された。
 子どもの教育的ニーズを的確に把握し、学習意欲を高めるような教材・教具を工夫した実践、子どもの現在や将来の生活に直接結びつく力を身につけさせるための実践、人とかかわる力やコミュニケーション能力を高めさせるための実践などが報告された。 

進路指導

 基礎的・汎用的能力の育成に重点を置いたキャリア教育の実践が、多数報告された。各教科、特別活動の実践からは、自分らしいよりよい生き方を考えることで、主体的な進路選択につながることが確認された。また、地域の特徴を生かした学年行事などを通して自己の生き方を考えることで、主体的な進路選択につながることも確認された。
 学級活動や体験活動など、啓発的な活動を通して行われた系統的なキャリア教育の実践も報告された。また、ネットワークコミュニケーションを通して、将来働く上で必要な能力の育成につながることが報告され、キャリア教育の有効性や汎用性が確認された。 

教育条件整備

 「子どもの学習権の保障のために」を主題に、防災教育にかかわる条件整備や、教員の多忙化解消にむけた人的配置の拡充における条件整備、特別支援教育の充実にむけた教育条件整備についての実践が報告された。
 地震対策や防災教育の実践についての調査結果と今後の課題が報告された。また、少人数学級やティームティーチングによる指導を可能にするために正規教員の定数を増やす必要性や、特別支援学級の子どものニーズに合わせた人的・物的支援の必要性が報告された。 

過密・過疎、へき地の教育

 少人数だからこそできるきめ細かな支援を随所に取り入れた社会科の実践や、コミュニケーション能力を高めた実践、地域素材や人材を積極的に活用した国語科の実践などが報告された。
 どの学校も、子どもの数の減少や固定化された人間関係に起因して、人とかかわる力が十分に育っていない傾向があることが共通していた。そこで、自分の考えをもち、伝え合うことで互いの学びを深めたり、人とかかわる力をのばすための工夫をしたりした実践がされていた。また、地域素材を生かして地域との交流を増やすことで地域の人の思いに気付き、地域に愛着をもたせた実践も報告された。いずれの実践も、へき地校の抱える問題点を考慮しながら、小規模校の利点を生かしたり、地域素材や人材を活用したりした実践であった。 

環境問題と教育

 環境問題に関する教材や指導法の工夫やICT機器の活用により、多面的に考えたり、考えを深めたりすることができる子どもの育成をめざした実践、身近な環境問題を取り上げ、子どもたちの意識を高めた実践が、小学校から2本、中学校から1本報告された。
 子どもたちの環境問題に対する意識を高めるとともに、よりよい環境づくりに目をむけ、多面的に考えることができる子どもの育成をめざした実践が報告された。 

情報化社会の教育

 子どもたちにとって身近なSNSにかかわる事例を取り上げ、主体的に情報を活用しようとした実践が報告された。また、情報を交流し、取捨選択したり、相手を意識した情報発信をしたりして、子どもたちが情報活用能力を身につけた実践が報告された。
 さらに、各教科の授業においては、ICT機器やデジタルコンテンツを有効に活用することで学習意欲を高めた実践が報告された。

読書・学校図書館

 子どもたちが読書の楽しさを実感し、読書量を増やしたり、読書の幅を広げたりするための活動として、ブックトークやビブリオバトル、図書委員会の活動などの実践が報告された。また、学校司書と連携して読書活動をすすめている学校が多いことがわかり、本と子どもをつなぐためには担任、学校司書などさまざまな人がかかわることが大切だと確認された。
 図書館を使った調べ学習についての実践も報告された。資料の収集、整理、発信までの流れの指導を丁寧に繰り返し行うことで調べ学習の力が身につくため、調べ方を学ばさせる大切さが、再確認された。国語科の学習だけでなく、総合的な学習の時間や、理科、社会科などすべての学習において、図書館が活用できることも確認された。 

総合学習

 身近な事象や今日的な課題をテーマとして取り上げ、子どもが探究的・協同的に学ぶ姿を期待した実践が多く報告された。子どもが内容をより「自分事」としてとらえるための地域素材の生かし方や、言語活動を充実させるための思考ツールの活用方法が紹介された。子どもの思いを生かした課題づくりをするためには、教員の教材研究力をより高める必要があると確認された。

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学校・家庭・地域による教育環境の充実 -第66次

2016/10/23

 特別集会では、兵庫県立大学教授の尾﨑公子さんを講師としてお招きし、記念講演、参加者との意見交流を行いました。
 尾﨑さんからは、「子どもたちの健やかな成長をめざして 学校・家庭・地域による教育環境の充実」と題してお話をいただきました。本集会を通して、子どもたちの健やかな成長のためには、学校・家庭・地域が連携した教育活動が重要であることを改めて確認し合いました。

 記念講演
 意見交流 

記念講演:  子どもたちの健やかな成長をめざして
          学校・家庭・地域による教育環境の充実
講   師:兵庫県立大学教授 尾﨑 公子さん

子どもの声を聴く 

尾崎公子

 わたくしは、大学で「子ども環境論」という授業を担当しており、教育環境を充実させるためには、子どもの環境や子どもとのかかわり方を知ることが重要であると考えます。そこで、本日は、子どもとどう向き合えばよいのかということを中心にお話させていただきます。

 まず、みなさんに、子どもの声を聴くことができているかお尋ねしたいと思います。商業紙のコラムに、「お母さん、心できいてよ」という記事が載っていました。お母さんは、家事の片手間に子どもの話を聞いていたと思うのですが、そのとき子どもに、「お母さん、心できいてよ」と言われたとのことです。「きく」という字には、「聴く」と「聞く」がありますが、どう違うのでしょうか。「聞く」の方は、物理的な音をキャッチするという意味ですが、「聴く」の方は字の中に「目」や「心」があり、また「(じゅう)」がついていることからも、「目」と「心」と「耳」で十分に聴こうという意味を表しています。すなわち、音にならない、言葉にならない、そうした声なき声も目と心で聴きましょうというのが、この「聴く」の漢字の意味です。

 「子どもの権利条約」という条約があります。子どもの最善とは何かということを定めた条約であり、その中の12条に意見表明権という権利があります。子どもにとって影響を及ぼすすべての事柄に対して、子どもたちは意見を言う権利や、聴いてもらえる機会が与えられるという権利が、この条約の中には定められています。例えば、子どもが病気で、今後治療をどうすすめていくかというときに、お父さん・お母さんは、いろいろ悩みながら治療法を考えていくかと思いますが、子どもにはわからないから、かわいそうだからといって、子どもの声を聴かずに過ごしてしまうことがあるかと思います。確かに難しいことかもしれませんが、子どもはいろいろ感じているし、考えています。必ずしも、子どもの思い通りにはならないかもしれませんが、それでも子どもの声を聴く。そういうことが大事なんだということを、この条約では定めています。

 

子どもも社会の一員

 子どもの権利条約は、3つのP(プロテクション、プロビジョン、パーティシペーション)からなっていると言われます。プロテクションは、子どもを「保護」する。プロビジョンは、衣食住など必要なものを子どもに「提供」する。これらは、大人から保護される・提供されるというように、子どもは受身の存在として位置づけられています。それに対し、パーティシペーションというのは、子どもが「参加・参画」するという意味です。パーティシペーションには、パートという言葉が入っています。吹奏楽でもいろいろな楽器のパートがあり、そして一つの音楽をつくっていくというように、社会においても、子ども、若者、高齢者などそれぞれのパートが集まって一つの社会をつくっています。パートをもつ、つまり居場所をもっているということで、子どもも社会の一部分を担って、一緒に声を出して社会をつくっていきましょうという権利であります。このパーティシペーションの考え方が、子どもと一緒に地域をつくっていく、学校をつくっていくというときに非常に重要な概念になると考えます。

参画のはしご

 ロジャー・ハートというアメリカの学者がいますが、子どもの参画の見方についての指標をつくっており、子どもがどの程度社会に参画できているか、参画のレベルを8段階に分けて考えています。はじめは、何かのイベントにとにかく子どもがいればよいという「操り参画」や「お飾り参画」。次に、子ども議会などのように、大人がその意見や質問を考えて、子どもは言うだけというような「形式的な参画」。それらは、本質的な参画ではないということで「非参画の段階」として表されます。4番目になると、子どもたちに「情報提供と仕事の割り当て」があって、子どもがパートをもつという段階になり、5番目は大人主導ではあるものの、「子どもの意見聴取」の場がある段階になります。そして、6番目になると、「意思決定に子どもも参画」している段階になります。諸外国には学校理事会と言われる機関があり、成績や評価などについて、教員と保護者、地域の方に加えて子どもも参画して決めていくこともあるそうです。最後に、7・8番目は、「子ども主導の活動」、「子ども主導で大人を巻き込む」という段階であり、例えば、森の中に通常見かけないような鳥を見つけたのをきっかけに、この鳥を守りたいという子どもたちの思いから、大人たちが自然保護活動に巻き込まれていくというような活動例があります。

 

子どもとの向き合い方

 わたくしは、子どもと大人の向き合い方は、4つぐらいあると考え、類型化しています。大人と子どもが対面する向き合い方の他に、背中で子どもたちに自分の生き様を見てもらうという向き合い方もあります。また、大人と子どもが横並びに立ち、大人も子どもも同じ立ち位置で同じ目線で目標にむかって一緒に何かをつくっていくという向き合い方があります。最後に、大人が子どもの背中を見る向き合い方です。大人は、子どもの世界に入って行きたくなりがちですが、待つことを意識した向き合い方です。例えば、地域づくりを考えるときに、大人は子どもたちにいろいろなことを教えたいと思ってしまいますが、これは子どもを教えられる対象としか見ていないかもしれません。確かに伝承文化というのは、上の世代から子どもに伝えられるので、伝えられる客体ではありますが、一緒に何かを取り組むという同時代性というような向き合い方も頭の片隅に置いておかないと参画のはしごを登っていけないのではと思います。

 

自分の体験だけを絶対化して子どもと向き合わないこと

 人権意識調査を2011年に行いました。その項目の中で、「子どものしつけのためなら時に親が体罰をくわえることはやむを得ない」と尋ねた項目に対しては、意見が半分に分かれました。みなさんは、体罰をどうとらえていますか。しつけのためなら、やはり体で悪いことは悪いということを小さなときに覚えておくべきだから、体罰もやむを得ないのではないかと容認される方もいるのではないかと思います。わたくしが教える学生の中にも、体罰容認派が半分ぐらいいます。このような学生に、「体罰は、学校教育法で禁止されているからだめ」と言ってもなかなか納得しないため、なぜだめなのかということをゆっくりと話していくのですが、なかなかわかってはもらえません。なぜなら、体罰を容認する人は、自分が小さな時に叩かれた経験があり、親がそのようにしつけてくれたおかげで、今まっとうな自分がここにいると思っていることもあるのです。あるいは、学校生活の中で、とっても熱心な先生で、時には手を出されたけれども、それにより自分はがんばることができたから、時には体罰も必要と思っているのです。そのため、体罰はいけないという点だけで話をすると、自分が否定されてしまうことになるし、親を否定することになるし、尊敬している先生を否定することになるのです。よって、体罰はだめだと言うだけでは解決できません。

 重要なのは、体罰にかかわらず、自分の体験だけを絶対化しないということです。なぜなら、叩かれるようなしつけを受けなくても、善悪の判断がしっかりできる人もいるからです。わたくしが教えている学生の中でも、全員が叩かれているわけではありません。このことを考慮し、自分の経験を相対化して、いろいろな見方があるということを学生に伝え、改めてさまざまな角度から、体罰について考えることを授業で取り入れています。

 やはり、わたくしは叩くということは禁じ手だと思います。なぜなら、わたくしは、ある有識者による暴力の定義にもあるように、暴力を受けると人は、安心して生きる権利が奪われ、自分の力を信じる自信の権利が奪われ、そして、自分で選ぶ自由の権利が奪われると考えているからです。

 

被包感とは

 なぜいじめに気付かなかったのか、あるいは、自殺に至る程つらい思いをしている子どもの声がなぜ聴けなかったのか、もっと子どもへの感度を上げましょうというようなことは、よく言われることです。しかし、感度を上げすぎると、そのピリピリ感で子どもが声を出しづらくなってしまうこともあります。感度を上げることは大切なことですが、本日は、被包感(包まれている感覚)という概念を紹介したいと思います。

 これはドイツの哲学者ボルノーという人の言葉であり、自分の命が周りにいるほかの誰かや何かに包まれ、支えられ、つながっている感覚というように定義されています。大人が、問題や違反がないかと子どもを覗き込むのではなく、子どもが被包感を感じられるような家庭や地域をつくっていくことが大切であると考えます。この被包感が重要だと思ったのは、約20年前に連続児童殺傷事件が起きたときです。当時14歳の男の子が「透明な存在の僕」という言葉を使っていました。また、その3年後、バスのハイジャック事件を起こして人を殺してしまった少年も「透明な存在だ」というように、同じ言葉に出会いました。ここにいるのに誰からも認知されない、親や地域の人たちからも認知されないという思いを、この「透明な存在」という言葉は表しているのではと思いました。だからこそ、自分がつながっているとか、存在しているというような被包感を感じることができる場や環境をつくりあげていくことが、子どもの成長にとって最も重要だと考えるようになりました。

 

存在欲求の充足

 人が、ここにいていいのかと自分の存在を確認する、これは、居場所をもつということであると考えます。この居場所の「い」を、物理的に居るという「居」を使う場合と、誰かに必要とされるという「要」を使う場合があり、物理的「居場所」と心理的「要場所」と表現できます。いろいろなものをもつことで、所有欲求は充足されますが、いろいろなものに囲まれているからといって、幸せとは限りません。人が幸せを感じるのは、誰かから必要とされているときで、そこで自分の存在が確認できるのではないでしょうか。

 しかし、人間関係は単によいことばかりではなく、煩わしい部分があります。そして、近年わたくしたちは、煩わしい人間関係をできるだけ省略するようなライフスタイルをつくってきたのではないでしょうか。お金で買える物は、すべて商品にしてしまって、「ちょっとお願いね」というような人間関係がだんだん築きづらくなってきています。しかし、やはり自分の存在というものは、人とのかかわりの中でしか確認ができないのではないかと思います。

 「千と千尋の神隠し」という映画がありますが、これは単に主人公の成長物語ではなく、主人公の眠っていた「生きる力」が次第に呼び覚まされていく話であり、わたくしは、「エンパワメント」という言葉で置き換えることができると思います。一枚一枚、上着を取っていって、外皮を取っていって、自分の奥底に眠っているパワーにタッチすることが「エンパワメント」です。人間がもつ可能性とか感性、個性、能力、美、生命力といったポテンシャルは、受容、肯定、信頼、共感、愛情、尊重などによって芽吹いていくのではないでしょうか。誰もが本来このようなポテンシャルはもっているのですが、競争、無視、暴力、過剰な期待、差別、比較をされる中で、「自分はだめなんだ」というように、ポテンシャルにいっぱいバツがついていってしまう。すなわち、周りの環境によって、このポテンシャルが表に出るか出ないかということになると考えています。

 「あまちゃん」という朝の連続テレビ小説も、一見、主人公の成長物語のように見えますが、主人公が変わったのではなく、周りが変わったという話であります。周りが変わったからこそ、主人公のよいところが表にでてきたのであり、これも「エンパワメント」と言えます。東京にいた主人公は、だめな自分を映し出す鏡に出会っていたのですが、北三陸では違う姿を映す別の鏡に出会ったのです。ウルズラ・ヌーバーという心理学者は、いじめや虐待などは大きなトラウマになるが、ずっとつらい思いをして生きていく人と、そういう傷ついた体験はあっても前向きに生きている人がおり、その分岐点で、別の鏡に出会えるかどうかが非常に重要であると言っています。すなわち、子どもを囲む地域の環境で、子どもの生き方は大きく変わると考えます。

 よさこい踊りを取り上げた学生の卒論で、事例を紹介したいと思います。その学生は、一人の男の子を抽出しました。その男の子は、両親が離婚してしまい元気がなかったため、それを心配した母親が、その子をよさこい踊りのチームに入れました。よさこい踊りというのは、それぞれがパートをもって、みんなの力を合わせたときに一つのパフォーマンスができ、一つでも欠けてしまったら完全なものにはなりません。男の子は、自分のパートをもって、その踊りを完璧にこなしていき、みんなに承認されることで、徐々に明るくなっていきました。自分で達成感を味わうだけではなく、「よくがんばったね、すごいね」というように承認される経験・場があるということが、その男の子のエンパワメントになっていったのではないかと学生は分析をしました。自分のパートをもって、一生懸命やったという達成感、かつそれを他者からも評価・承認される場のように、子どもたちの存在欲求が満たされる場や経験が、とても重要になってくると思います。

 

自己受容感を高めるには

 「大学生における居場所と自己受容の関係」というテーマで卒論を書いた学生もいました。この学生は、大学に入って自己受容感を高めることができた人を抽出して、調査を行い、その中でも高校では自己受容感が低かった数人をさらに抽出して、どういう要因で自己受容が高まったのかを探りました。その結果、ありのままの自分を受け入れてくれる物理的な居場所や心理的な要場所を複数獲得したということがわかりました。わたくしの中で、それは一見想定内の分析だったのですが、調査結果をよく見てみると、恋人と一緒にいるときは恋人との顔、アルバイトではアルバイトの顔というように、無意識に違う自分を出しているということが共通項としてあることに気付きました。わたくしは、違う顔を出しているのなら、ありのままの自分でないのではないかと疑問に思い、調査した学生に尋ねてみました。その学生は、「違う顔を出すことについて、マイナスイメージで分析はしませんでした。なぜなら、違う自分を複数出せる場をもつことによって自己表現の幅が広がり、自己受容感を高めることができると考えたからです」と答えたため、わたくしは、なるほど、そうだなと思いました。誰だって家族に見せる顔と、職場で見せる顔と違います。だからと言って、マスクを被ってるとか演じてるというわけではありません。ありのままの自分の像を複数もち合わせながら、さまざまな場で映し出される自分の像をうまく結びつけ、自分、アイデンティティーというのをつくりあげることが成長なのです。

 

子どもをめぐる関係構図

関係構図

 では、これまでお話してきたことをふまえて、子どもが育つ環境について、「子どもをめぐる関係構図」を用いて紹介したいと思います。まずは、場所づくりが必要であり、そして、その場で何をしたかという体験が価値をつくっていきます。また、人が社会の中で生きていくためには、それぞれのルールがあり、自然があり、その中で、体験のみならず、創造活動もしていきます。このように、子どもをめぐる関係はさまざまありますが、子どもが健やかに成長するためには、これらの関係をうまく結びつけていくことが重要であると考えます。

 

 

学校も地域も元気に

 現在、学校はさまざまなことが求められるようになっています。昔は、学校から帰ってからも子どもたちには生活体験の場があって、社会体験や自然体験など、その年齢の仲間の中で体験したり学んだりすることができました。今は放課後の時間がない上に、遊べる場所も仲間も十分でないということで、思うように自然体験などができない状況になってきています。そこで、学校は何らかのアレンジを求められますが、学校だけでそれを充実させることはできません。だからこそ、地域の方々に関わってもらいたいのですが、地域からしても、昔はいろいろあったコミュニティが、今は衰退してきている状況にあります。したがって、学校と地域が協働して、コミュニティを調整したり再生したりするなど、子どもたちの教育環境を充実させていく必要があると考えます。そして、社会的な経験が希薄になっている子どもたちが一歩ふみ出せるような取り組みやプログラムをつくっていく必要があるのではないかと思っています。

 

意見交流

○ 保護者
 学校と家庭、地域が連携し、複数の目で子どもを見守っていく必要があるとわかりました。普段の生活の中で、子ども自身が満たされているかどうかのサインを見落とさない方法があれば、教えてください。

○ 尾﨑先生

 子どものサインの出し方はさまざまあり、声に出すときもあれば出さないときもあります。また、声に出さなくても目を見ればわかるときもあります。それに気付けるときと気付けないときがあるからこそ、複数の目で見ていくことが必要であります。

○ 教員

 わたくしは、中学校教員でありますが、子ども一人ひとりの声がしっかりと聴けているのか、そして、子ども一人ひとりのパワーを出させることができているのかということについて振り返ることができるとてもよい機会になりました。

 学校現場の中で、いじめがやはり問題になっていて、簡単にはなくならない問題です。早期発見、早期解決ができるように、本校でもアンケートをしたり、面談をしたりするなど、できるだけ早く対応できるよう動いているのですが、なかなかそういったアンケートや面談の中では声に出せないこともたくさんあります。一緒に子どもたちと生活をしている中で、発見ができるとよいのですが、なかなか気付けない部分もあり、そういった声に出せない子どもたちに対して、具体的に行うとよいことがあれば教えてください。

○ 尾﨑先生

 いじめに関することは、なかなか気付けないことが多くあり、大人には知られたくないと思う子どもたちの気持ちも十分に理解できます。わたくしが、いじめ調査の委員会をしているときに、心理学の方々とよりよい対策法ついて考えていたのですが、やはり声かけを続けることが重要だという話になりました。おとなしい子ども、SOSがなかなか出せない子どもなどいろいろいますがSOSが少しでも出せるようできるだけ声をかけることが大切です。また、「元気かな」と聞くと「元気です」としか返って来ないため、「調子はどう」というように、声のかけ方を工夫することも大切だという話が出ましたが、本当に難しいことだと思います。

 

 

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21世紀をになう子どもたちのために-ともに育もう 豊かな心と 自分らしく生きる力を-

2016/10/03

第63回 愛知母と女性教師の会

 愛教組は、保護者と教員約250人の参加を得て、「愛知母と女性教師の会」を開催しました。全体会では、女性部提案及び講演を行い、それらを受けて分散会を行いました。子どもたちの健やかな成長を願い、保護者と教員が熱心に語り合いました。

内容

女性部提案:「男女が自立し、ともに生きる力をどう育てるか」
         -自分らしく生きることを考える実践を通して- 

 小学校の実践では、友だちとのかかわりの中で互いのよさを認め合う学習や、自分の得意なことを生かした係活動を通して、個々の違いにはそれぞれよさがあることに気付き、学級内において自己有用感を得ていく子どもたちの姿が報告されました。中学校の実践では、性の多様性やワーク・ライフ・バランスについて考える学習を通して、性別にとらわれずに仲間と協力したり、自分らしさを生かした職業につきたいと意欲的に将来について考えたりする子どもたちの姿が報告されました。

講演【演題】   「家族の絆 ~笑顔と感謝~」
   【講師】   松本隆博さん

 歌を通して、地域や人を元気にしたいと思っています。行きつくところは、子育てと教育。音楽を通して、聴いてくださる方が穏やかな気持ちになってくれたらうれしく思います。「アーティスト=表現者」です。絵や歌だけでなく、人生をかけて自分を表現する人すべてがアーティストです。教員も、母親も。そして、子育ても立派なアーティスト活動です。

親友

 赤ちゃんが寝るとき、自分の人差し指を赤ちゃんの手の平に置いたことはありませんか。赤ちゃんは、ものすごい力で握り返してくれます。長男が生まれたとき、僕は銀行員でした。銀行でまたヘマをして、家に帰って息子の顔をじっと見たとき、ふと自分の人差し指を息子の手の平に置いてみたんですね。息子は、ものすごい力で握ってくれました。この子のためにもがんばらなあかんなって、やっぱり思いました。生後3か月、当然まだしゃべらない。でも、聞こえてきましたよ。「親父、仕事ちゃんとせなあかんで。俺を一人前の大人にするまで、がんばらなあかんで」って。こんな小さな体のくせに大親友が放つメッセージに近かったです。だって、がんばろうと思ったんですもの。 

 親友―親しい友、いや、「(おや)の友」でよいのではないでしょうか。

講演をする松本隆博さん

講演をする松本隆博さん

♪ありがとう 
人差し指で握手する
あなたを 
宇宙一 思ってる
もうすぐ
手をつないで歩こう
大丈夫だから
あなたにも 
好きな人ができ
人生の喜びを
わたしと同じく
感じることでしょう
そして
また落ち着いたらね
悠々と手をつなごうね
約束よ・・・ね、親友

ありがとう 
人差し指で握手する
あなたと出会えた喜びに
笑顔も 寝顔 泣き顔も
大好き
最高のHUGしよう
少しの間コトバではなく
ココロで会話しよう
わたしも背伸びしない
あなたも
ヨチヨチ歩きのママだけど
あなたを精一杯
見守ってくよ・・・ね、親友

心から分かち合える
いつか出会う
心の友と書いて ”心友”
今ここに出会えた 
親の友と書いて
あなたとわたしは・・・親友

(作詞:松本 隆博)                                                                  

ココロのつぼ 

 人生の岐路に立たされたとき、気付いたんです。生きていくには、「笑顔」と「素直」と「感謝」、これを忘れるなと。僕の曲で「ココロのつぼ」という曲があります。みなさんも、僕も、心につぼをもっています。このつぼをいつも潤わせたいので水を入れる。例えば、おいしいものを食べたり、愛する人と過ごしたり、子どもに「お母さん、ありがとう」って言われたり・・・そういうのを潤いの水としましょう。いつもつぼが満タンであればよいのですけどね。しかし、穴が空いているのか・・・どこからかポタポタと水がもれるんですよ。抑えられへん。そこで感じました。そうや、水を上からもっと入れていくもんなんや。

♪あなたもココロのつぼを
もっている
壊れやすく 弱いから
笑顔や感謝
思いやりという水を
毎日 入れている

でも つぼには
小さな穴が 空いてて
ポタポタと染み出していて
だから 毎日 毎日
「ありがとう」を
つぎたしている


(作詞:松本 隆博)

感謝

 親父が大学に行かせてくれたことは、当たり前じゃなかった。お金もない、安月給で、お腹いっぱいご飯食べやぁと言ってくれたのは母だけ。残さずきれいに食べて、満面の笑みで喜んでくれるのも、この世で母だけ。当たり前じゃないことだらけでした。ありがたきこと。

 真心込めた気持ちは必ず子どもに伝わっていく。今すぐの「ありがとう」にはならず、時間軸の長いところにある「ありがとう」かもしれないが、その日を楽しみに子育てをしましょう。

 当たり前と思わずにいると、ありがたいことがいっぱいあります。それを噛みしめて。親の立場でもあり、子の立場でもあり、ひとさまの子を預かっている立場でもあり・・・三つ巴で、本当に大変だと思います。でもね、だからこそ、誰かのためにがんばってほしいなという思いがあります。今日は、僕も少しはみなさまのお役に立てたかなと思うとうれしく思っております。僕にとっての自己肯定感は「やったらできる」ということです。この自己肯定感によって、僕たちは大きくなりました。

 あなたもやればできる。

分散会:「ともに育もう 豊かな心と 自分らしく生きる力を」

 女性部提案や講演を受けて、「自分らしく生きるとはどういうことか」「子どものために、親として教師としてできることは何か」という観点でグループ討議を行いました。
 自分らしく生きることについては、「人とのかかわりの中で、自分を見つめる時間が必要ではないか」「小さいころからそれぞれの違いを認め合うことが大事ではないか」などの意見が出されました。そして、目の前の子どもたちにできることについては、「周りに感謝する心を育てたい」「話をしっかり聴いて共感していきたい」「親と教師がよい人間関係を築き、がんばっている姿を見せていきたい」など、親として、教師として、そして大人として、どうあるべきかを考える場となりました。

参加者の声

  •  男だから、女だからという考え方ではなく、「自分」を大切にし、自分の力を生かすということをみんなで意識していくことが大切だと思いました。
  •  今すぐに感謝されることや効果が表れることを求めるのではなく、長い時間をかけ、日々の積み重ねを大切にし、前向きに子どもとかかわっていきたいです。
  •  子どもたちが自分らしさに気付き、それを発揮するためには、自分のよさを周りの人に認めてもらい、自覚させることが大事だと改めて感じました。 

アピール採択

 最後にアピール採択委員により、集会アピールが読み上げられ、採択されました。この集会アピール文は、後日、県教育長にも提出しました。

集会アピール

 わたくしたち愛知の母親と女性教師は、「わが子・教え子を再び戦場に送るな!」のスローガンのもと、子どもたちの健やかな成長を願い、「愛知母と女性教師の会」に集い、話し合いを深めてきました。

 しかし、平和にかかわる国の情勢は、スローガンに込められたわたくしたちの願いとは逆行し、危機的な状況にあります。わたくしたちは、改めて子どもたちと平和を守るという、母女の原点に立ち戻る必要があるのではないでしょうか。

 子どもたちは、無限の可能性を秘めており、その可能性を実現するために生まれてきました。わたくしたち親と教師の願いは、子どもたちが夢や希望をもち、笑顔あふれる毎日を送ることです。しかし、さまざまな課題を抱える現代社会において、自分のよさが見出せなかったり、よりよい人間関係を築けなかったりする子どもがいます。また、自分に自信がなく、将来の夢をもてない子どもも少なくありません。そして、それは子どもたちだけでなく、子育てや将来などに不安や悩みを抱える大人も同じです。

 子どもたちは、目の前の大人の姿を通して、将来を見つめています。21世紀をになう子どもたちのために、男女がともに、互いを尊重し、自分らしく輝ける社会の実現をめざして、今こそ、ここに集うすべての大人たちが手と手をとり合い、支え合っていこうではありませんか。

ともに語り合いましょう
       夢と希望あふれる 子どもたちのかけがえのない未来を

 ともに育んでいきましょう
       豊かな心と 自分らしく生きる力を

 そして、築いていきましょう
       互いを認め合い 高め合う 笑顔があふれる社会を  

 わたくしたちは、子どもたちの幸せと健やかな成長を願い、心ひとつに、明日へつなぐ確かな歩みを続けていくことをここに誓います。

      2016年10月1日
   第63回 愛知母と女性教師の会 

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子どもを民主的な主体として育てるために(上智大学総合人間科学部教授 澤田 稔先生)

2016/08/31

第33回教育改革拡大学習会

 第33回教育改革拡大学習会では、上智大学総合人間科学部教授の澤田稔先生にご講演をいただきました。子どもを中心にすえた教育課程編成にむけてわたくしたちはどうあるべきかご示唆いただき、今後の教育改革の方向性について学習を深めました。

澤田稔先生

 

 

 

 

 

 

 

講師:上智大学総合人間科学部教授  澤田 稔先生

社会の変化という観点から見た現代の教育改革

 文科省は、社会が変わった以上、学校はそれに従って求められる人材を育てろと言っているように感じる。しかし、わたくしたちは、子どもたちが将来生きていく社会がより望ましくなるように、また、その望ましい社会を担える子どもを育てたい、そう思って教育に携わっている。

 それでも、社会が変わるということは、その社会に求められる人物像が変化するということである。物質的に貧しく、耐久消費財もまだ普及していなかったようなころは、規格化・標準化された商品を大量につくるための労働力が必要とされており、皆が同じような考え方をする、共通性が多い時代であった。ところが、物質的な豊かさが達成された1970年代になると、多様化した価値観、より多様なニーズに対応するため、多品種の物をつくり出すことが求められるようになった。そのため、マニュアルに頼らず自分で解決していける人材が求められるようになった。このように、社会の変化により求められる人材や能力は変化していく。つまり、教育の変化の背景には、社会状況の変化があるのである。

 新しい知識が社会のあらゆる領域で重要性を増してきており、多くの重要な知識を変化、更新する必要がある。学び直しの基盤となるような学習意欲、新たな状況で自ら学ぶ経験、ともに学び合うことの重要性が増している。このようなときだからこそ、自らの知識や経験を活用して新たなアイデアを生み出したり、新たな局面に対応したりすることができる力、まさに「生きる力」を身につけた人材が求められるのである。

より望ましい社会の実現をめざす教育改革

 「アクティブ・ラーニング」は、社会の変化に伴って先進各国共通に求められている変化である。小中学校においてはすでに実践されており、改めて示すほどのことではないが、「アクティブ・ラーニング」を意味がないものと考えることは、社会の変化を否定することにもなってしまう。しかし、「アクティブ・ラーニング」を浸透させるためには、まずそれを行うための教員の余裕が必要であり、そのような環境が整えられない限り、学校現場は困惑するだけである。 

子どもを「学びの主体」として育てるための実践論

 「アクティブ・ラーニング」で一番大事なのは、中身が問題解決学習となっているかどうかである。できる限り、日常的で現実的な問題であることや、話し合いをする意味を感じられるような問題であることが大切である。そして、子どもたち一人ひとりの実態に応じてカリキュラムをつくり、取り組むことが何よりも大切である。そのためにも時間的なゆとりが必要である。一人ひとりの存在が肯定される、承認される空間をつくっていくことが、今後、大事になってくる。社会に受け入れられているという基盤があるからこそ、その社会をよくするために自分もできることをやりたいという民主的な雰囲気が生まれてくる。

 子どもたちが主体的に学ぶということが求められる現状ではあるが、「子どもが主体として生きていく」ということは、「民主主義的な社会を支える子どもたちを育てていく」ということである。だからこそ、わたくしたち教員はその理念を大切にしなくてはならない。子どもたちの実態や成長にもとづくカリキュラムをつくり上げていき、教員どうしが実践を共有できるような機会が増えていくことを願っている。

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子どもたちのための教育改革を - 3.子どもたちの希望を大切にし、学ぶ機会を保障する高校入試・高校教育改革をめざして-

2016/08/30

 進学を希望するすべての子どもたちの願いをかなえるためには、今後も入試制度の改善をしていく必要があります。
 また、子どもたちの多様な希望や個性に応じた魅力ある高校教育の実現にむけた改革をすすめていく必要があります。

よりよい高校入試制度にむけて

よりよい高校入試制度にむけて

(2015年度 愛教組による保護者の意識調査より)

魅力ある高校教育の実現にむけて

魅力ある高校教育の実現にむけて

(2015年度 愛教組による保護者の意識調査より)

  1. 「生きる力」を育むゆとりとふれあいのある教育の実現をめざして
  2. ゆきとどいた教育の実現にむけた学校・地域の教育条件整備をめざして
  3. 子どもたちの希望を大切にし、学ぶ機会を保障する高校入試・高校教育改革をめざして

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子どもたちのための教育改革を - 2.ゆきとどいた教育の実現にむけた学校・地域の教育条件整備をめざして -

2016/08/30

 愛知県では、国による小学校第1学年のほか、小学校第2学年、中学校第1学年において35人学級が実施されています。
 しかし、いじめや不登校、特別な支援や日本語教育を必要とする子どもたちへの対応など、学校現場には教育課題が山積しており、子どもたち一人ひとりにきめ細かな教育を行うことが大切です。
 そのためには、少人数学級の拡充や正規教員の定数増が必要不可欠です。
 すべての子どもたちにゆきとどいた教育を行うため、教育条件整備をいっそうすすめていく必要があります。

少人数学級のよさ

少人数学級のよさ

(2015年度 愛教組による教員の意識調査より)

学校現場で特に対応が必要とされていること

学校現場で特に対応が必要とされていること

  (2015年度 愛教組による教員の意識調査より)

少人数学級に望むこと

少人数学級に望むこと

(2015年度 愛教組による保護者の意識調査より) 

 

 
  1. 「生きる力」を育むゆとりとふれあいのある教育の実現をめざして
  2. ゆきとどいた教育の実現にむけた学校・地域の教育条件整備をめざして
  3. 子どもたちの希望を大切にし、学ぶ機会を保障する高校入試・高校教育改革をめざして

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子どもたちのための教育改革を - 1.「生きる力」を育むゆとりとふれあいのある教育の実現をめざして-

2016/08/30

 「生きる力」とは、基礎・基本の習得はもちろんのこと、今までに得た知識や経験をもとに、自ら課題を見つけ、判断し、行動する力、学ぶ意欲も含めた総合的な力です。
 「生きる力」を育むゆとりとふれあいのある教育を行うためには、学校・家庭・地域が今まで以上に強く手を携え、地域ぐるみの教育をすすめていく必要があります。

保護者が学校教育に望むこと

保護者が学校教育に望むこと

(2015年度 愛教組による保護者の意識調査より)

 地域ぐるみで子どもたちを育てるために

地域ぐるみで子どもたちを育てるために


(2015年度 愛教組による保護者の意識調査より)

「学ぶ喜び・わかる楽しさ」を保障する教育をめざして

  • 子どもたちの健やかな成長を願い、子どもたちを中心にすえた職場ぐるみの教育実践に取り組んでいます
  • 家庭・地域でのふれあいを深める活動や子どもたちの体験活動の充実をはかっています
  • 保護者などの参加も得て、教育研究愛知県集会を開催し、より開かれた教育研究活動の推進につとめています

 

 

 

 

  1. 「生きる力」を育むゆとりとふれあいのある教育の実現をめざして
  2. ゆきとどいた教育の実現にむけた学校・地域の教育条件整備をめざして
  3. 子どもたちの希望を大切にし、学ぶ機会を保障する高校入試・高校教育改革をめざして

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子どもたちのための教育改革を

2016/08/30

 愛教組は、これまでも子どもたちの健やかな成長をめざし、夢と希望あふれる教育の創造にむけて教育改革運動を推進してきました。学校現場では、人・自然・文化などとのかかわりを通して、さまざまな事柄に関心をもち、すすんで課題解決しようとする子どもたちの姿がみられるなど、教育実践の確かな成果があげられています。また、教育研究愛知県集会の特別集会や各地区における教育対話集会、教育実態総合調査などを展開し、教育課題の克服にむけた手だてなどについて保護者・県民との対話や共通理解につとめてきました。また、豊かな教育を創造する県民会議とも連携して、啓発活動を強化してきました。
 こうした取り組みの経過をふまえ、2016年度の教育改革運動については、これまで通り「子どもたちの健やかな成長をめざす取り組み」を中心にすえ、夢と希望あふれる教育の創造にむけて、保護者・県民・教育関係者とともに学校・家庭・地域との協働を見据え、それぞれの連携を引き続き強化し、地域ぐるみの教育改革をすすめていきます。
 そのために、以下の3点を教育改革運動の重点として掲げ、教育制度・教育内容の改革をはかる運動を強化していきます。
 
1.  「生きる力」を育むゆとりとふれあいのある教育の実現をめざして
2.  ゆきとどいた教育の実現にむけた学校・地域の教育条件整備をめざして
3.  子どもたちの希望を大切にし、学ぶ機会を保障する高校入試・高校教育改革をめざして

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スポーツ・文化的活動を通して地域で子どもを育てよう

2016/01/14

 スポーツ・文化的活動は、本来、生涯学習という観点から地域を主体として行われることが望ましいと考えます。

 しかし、現状は主に部活動によって行われています。そのため、当面は部活動の諸問題解消をはかるため、部活動における外部指導者のさらなる配置拡大などを含めたスポーツ・文化的活動のあり方を検討していきます。また、総合型地域スポーツクラブをはじめとした社会教育活動の充実を求めていきます。

子どもたちの願い

部活動外部指導者について

 文部科学省の委託事業として「運動部活動指導の工夫・改善支援事業」が実施されています。これを受け、愛知県は地域のスポーツ人材を、各校からの依頼に応じて外部指導者として配置しています。(その他、市町村の予算による配置もあります)img544

(2015愛教組青年部実態調査より)

総合型地域スポーツクラブについて

  •  身近な施設を拠点に、地域住民が主体的に運営します。
  •  複数の種目があり、年齢、興味・関心、技術レベルに応じて参加できます。
  •  ボランティア指導者から専門の指導者まで、子どもから高齢者までのさまざまな世代の会員のニーズに対応します。
  •  活動を通して世代間交流や友だちのネットワークが広がり、地域の教育力向上につながります。img545

 


                 (2015愛教組青年部実態調査より)

※ 総合型地域スポーツクラブは、2015年12月現在、愛知県では、54市町村中50市町村で
  129のスポーツクラブが活動しています。

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