子どもたちの健やかな成長を

21世紀をになう子どもたちのために - 育もう 自分らしく生きる力を -

2011/10/08

第58回 愛知母と女性教師の会

 愛教組は、保護者と教員約270人の参加のもと「愛知母と女性教師の会」を開催しました。女性部提案と講演の後、5つの分散会にわかれて「自分らしく生きるとは」「子どものために親として大人としてできることは」などについて話し合いました。

内容

女性部提案「男女が自立し、ともに生きる力をどう育てるか」
-自分らしく生きることを考える実践を通して-

 小学校4年生の実践では、「自分らしさを大切に、互いのよさを認め合って生活できる子をめざして」をテーマに、友だちのよさに気付き、伝え合う活動を通して、互いのよさを認め合い、自分に自信がもてるようになった姿が報告されました。
 中学校1年生の実践では、「互いのよさを認め合いながら、自分らしさを大切にして将来の夢を見つめられる子をめざして」をテーマに、自分自身のよさを見つける活動や職業についての調べ学習などを通して、自分のよさを生かして将来の夢をみつめようとする姿が報告されました。

参加者の声
  • 自尊感情が低いといわれている子どもたちに、自信をもって、自分の力で生きていこうとする力を育てる実践として、互いのよさを知らせ合うというのは、とても有効だと実感しました。(教員)
  • 子どもにはいろいろな可能性があり、固定観念でその幅を狭めてはいけないと気付きました。性別に関係なく、やりたいと思う職業を見つけ、その職業に就くための努力をする子どもになってほしいです。(保護者)

 

講演の概要 「子育ては十人十色」
【講師】女優 石井めぐみさん

講演内容の一部を紹介します。
子育て中のみなさんへ

 子どもはとても素直でスポンジのような心をもっているので、プラスのメッセージを伝えることでよい感情が生まれます。それと同じく、親がどのようにその子どもに向き合うかで子どもの感情もどんどん変化していくのです。
 みなさんがご家族や職場でこの話をしてくださることで、命や子どもの大切さがもっと伝わると思います。今の時代に子どもたちに命の大切さを伝えていくのはたいへんなことですが、わたくしたち一人ひとりがきちんと言葉にすることで、確実に子どもたちに伝わっていきます。子育て中の方は、自分のお子さんをしっかりと見つめてあげてください。それから嫌がらなければ抱きしめてあげてください。もう一度原点に帰って子どもたちをしっかりと愛してあげてください。子育てがんばってください。

参加者の声
  • 子どもの数だけ個性があり、子育ての仕方も違います。子育ては自分育て・親育てであるから、悩みもあるけど「楽しくすればいい」「もっと気持ちにゆとりをもってこれからも子どもに接していきたい」と再確認できた、とてもすばらしい講演でした。 (保護者)
  • 石井さんの講演を聞いて、目の前にいる学級の子も、自分の子も、もっと大切にしたいという気持ちが強くなりました。大切にするというのは、その子のまるごとの姿を受け止めること。よさを見出して、もっとほめていきたいと思います。(教員)


     講演する石井めぐみさん

分散会
「育もう 自分らしく生きる力を」

 女性部提案や講演を受けて、5つの分散会にわかれ、「自分らしく生きるとは」「子どもたちのために親としてできることは」などについて話し合いました。

参加者の声
  • 「自分のよさを知る」ことが大切だと思いました。教員としてその子どものよさを広められる学級づくりをしたり、保護者として存在をまるごと受け止めたりしたいです。大人自身が人間性を高める努力やじっくり時間をかける指導を心がけていきたいです。(教員)
  • 長所も短所もすべて自分らしさ。ありのままを受け入れるために、家庭・学校・地域で温かな雰囲気をつくり、大人がその手本になりたいと思いました。(保護者)

「これから私は!宣言」

 分散会での話し合いの後、意見交換をしながら得たことや思ったことを「これから私は!宣言」としてまとめました。いくつかを紹介します。

  • 一人ひとりの子どもをよく見て、よさを見つけ、心からほめるようにしたい。(教員)
  • 自分自身が新しい世界に踏み出し、挑戦し続ける姿を見せることで、子どもが自分らしさを見つけるきっかけになるとよい。(保護者)
  • 常にプラス思考で子どもを見守っていきたい。「ありがとう」を忘れずに、お互いを認め合い感謝し合って生活したい。(保護者)

アピール採択

 最後にアピール採択委員により、集会アピールが読みあげられ、採択されました。この集会アピール文を11月に教育長に提出しました。

集会アピール

 愛知の母親と女性教師は、「わが子・教え子を再び戦場に送るな」のスローガンのもと、子どもたちの明るい未来を願い、ともに歩んできました。そして半世紀にわたり、この「愛知母と女性教師の会」に集い、子どもたちの健やかな成長を願って、意見交換を続けてきました。
 子どもたちは無限の可能性を秘めています。わたくしたち、親と教師の願いは、子どもたちが未来に夢や希望をもち、瞳を輝かせて生きることです。しかし、さまざまな問題を抱える現代社会の中で、好ましい人間関係が築けない子どもや、自分のよさに気付かず自分に自信をもてない子どもが少なくありません。そして、子どもたちだけでなく、親や教師も心に不安や悩みを抱えて生活しているのです。
 子どもたちは目の前の大人の姿を通して、将来を見つめています。今こそ、わたくしたち大人が、自分らしく輝きながら生きることが大切です。互いを認め合い、それぞれのよさを生かしながら、支え合って生きる社会をつくっていかなければなりません。子どもたちの健やかな成長を願い、すべての大人が力を合わせて子どもたちを育てていきましょう。
 子どもたちがより多くの人々とつながり合い、信頼し合い、ともに生きていくことができるよう、まず、わたくしたち大人が手をとりあい、支えていこうではありませんか。

語り合いましょう
   子どもたちが生きる 未来の姿を

育んでいきましょう
   いきいきと 自分らしく生きる力を

築いていきましょう
   人と人とが手をつなぎ合い、お互いを認め合うことのできる社会を

 21世紀をになう子どもたちのために、人と人とが心を結び合い、ともに生きる社会を実現していくことをここに誓います。

2011年10月8日
第58回 愛知母と女性教師の会

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