子どもたちの健やかな成長を

21世紀をになう子どもたちのために-ともに育もう 豊かな心と 自分らしく生きる力を-

2018/10/07

第65回 愛知母と女性教職員の会

 10月7日、保護者と教職員、約250人の参加のもと、愛知母と女性教職員の会が開催されました。全体会では、提案及び講演が行われ、それらを受けて分散会が行われました。子どもたちの健やかな成長を願い、保護者と教職員が熱心に語り合いました。

 

女性部提案:「男女が自立し、ともに生きる力をどう育てるか」
         -自分らしく生きることを考える実践を通して- 

 中学校三年生の実践報告では、短所をリフレーミングし、見方を変える活動を通して、長所と短所は表裏一体であることに気付き、ありのままの自分を受け入れ、自分らしく生きることの大切さを意識する子どもの姿が報告されました。また、価値観を伝え合う活動や、互いを認め合う活動を通して、積極的に仲間とふれあう子どもの姿が報告されました。

 

講演 【演題】   「戦わないコミュニケーション! ~怒りの感情とうまく付き合おう~」
    【講師】    山﨑洋実さん   

講師9

 講師にコミュニケーションコーチの山﨑洋実さんをお迎えしました。山﨑さんは、子どもたちが自分らしく生きるための、子どもに対する大人のかかわり方について、お話をされました。「『やりなさい』という言葉で子どもが言うことを聞く年齢のピークは5歳であり、それ以上の年齢になるとだんだんと外からの力では動かなくなる。人間は『感情の動物』であり、目標や夢をもち、自分で決めたことに、すすんで行動できるように支援することが大切」ということををご自身の豊かな経験を交えながら伝えられました。「思春期の子どもは、その日の気分で言動が変わる。その言動に対して、戦わず、遊び心をもって軽やかにかわすことが大切」「過去と他人は変えられない。変えられるのは自分と未来だけ」「人間はYESをたくさん欲しい動物。YESで返すことで、子どもの自己肯定感が高くなる」「人は自分が育てられたように人にも接する」などのメッセージは、多くの参加者の心に響きました。参加者一人ひとりが、日々向き合っている家族や子どもたちを想いながら、子育てやこれからの生き方について考えるひとときとなりました。

 

分散会:「心に寄り添い育もう 自分らしく生きていく力を」

 女性部提案や講演を受けて、「自分らしく生きるとはどういうことか」「子どものために、親として教職員としてできることは」という観点で、グループ討議が行われました。自分らしく生きることに対しては、まず、「自分を知ることが必要」「ありのままの自分のよさや他の人とは違う個性を認めていくことが大切」「自分の思いを出すことだけにとらわれなくてもよい」などの意見が出されました。そして、目の前の子どもたちに対して、「子どもの様子や状況をまず見て、寄り添うことが大切」「辛いことをともに悩み、辛さを受け止め、一緒に解決していこうとする姿勢が大切」「子どもの居場所や活躍の場をつくることが必要」など、親として、教職員として、どうあるべきかを考える場となりました。
 

 

参加者の声 

  •  「自分らしく生きていく力」を育むためには、まず、子どもたちの自己肯定感や有用感を高めることが大切だと感じた。ありのままの自分でもよいということに自信がもてるよう子どもたちと接していきたい。

  •  物事のとらえ方を変えるだけで、楽しく見えてくることがわかった。日頃から、意識していこうと感じた。

  •  今までの自分は子どもとよく「戦って」しまっていたと感じた。自分の気持ちをコントロールしていくためにも、リフレッシュする時間をつくっていきたい。

     

アピール採択

 最後にアピール採択委員により、集会アピールが読み上げられ、採択されました。この集会アピール文は、後日、県教育長にも提出しました。

集会アピール 

 

 

 子どもたちが夢や希望をもち、笑顔あふれる毎日を送ることができるために、わたくしたち大人は何ができるのでしょうか。

 わたくしたち愛知の母親と女性教職員は、「わが子・教え子を再び戦場に送るな!」のスローガンのもと、子どもたちの幸せと健やかな成長を願い、「愛知母と女性教職員の会」に集い、話し合いを通して考えを深めてきました。

 しかし、平和にかかわる国の情勢は、スローガンに込められた わたくしたちの願いとは逆行し、危機的な状況にあります。わたくしたちは、改めて子どもたちと平和を守るという、母女運動の原点に立ち戻る必要があるのではないでしょうか。

 子どもたちは、一人ひとり無限の可能性を秘めており、その可能性を伸ばし、豊かな人生を歩もうと生まれてきました。しかし、さまざまな課題を抱える現代社会において、子どもたちをとりまく環境が大きく変化し、自分のよさが見出せなかったり、よりよい人間関係を築けなかったりする子どもがいます。また、自分に自信がなく、将来に夢や希望をもつことができない子どもも少なくありません。そして、それは子どもたちだけでなく、子育てや将来などに不安や悩みを抱える大人も同じです。

 子どもたちは、目の前の大人の姿を通して、将来を見つめています。21世紀をになう子どもたちのために、互いを尊重し合い、自分らしく輝ける社会の実現をめざして、今こそ、ここに集うすべての大人たちが手と手をとり合い、支え合っていこうではありませんか。

           

ともに語り合いましょう

       夢と希望あふれる 子どもたちのかけがえのない未来を

 ともに育んでいきましょう

       豊かな心と 自分らしく生きていく力を

 そして、築いていきましょう

       互いを 尊重し合う 笑顔あふれる社会を

 

 わたくしたちは、子どもたちの幸せと健やかな成長を願い、すべての大人が子どもたちの心に寄り添い、ともに自分らしく輝くことができる社会の実現にむけて、未来へつなぐ、確かな歩みを続けていくことをここに誓います。

 

    2018年10月7日

  第65回 愛知母と女性教職員の会

 

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